2010年12月アーカイブ

魔王。をプロデュース 甲田由

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 近年、ライトノベルに力を入れる出版社が増えてきました。ラノベ編集部の立ち上げはもちろん、新人作家さんの発掘に欠かせないのが小説大賞ですよね。一つの出版社でジャンル毎に複数の大賞を設けたりしています。中には学生新人賞(学生さんのみ。青田買い)を設けるなどかなり力を入れている出版社もあります。最大手の電撃小説大賞をみてみると、なーんと4,842作品(長編3181作品、短編1661作品)が応募されています。その中から9名の方が入賞していますが、応募総数を考えるとなんと狭き門か。9/4842(1/538)ですからね。もっともデビューしても、それはあくまで作家としてのスタート地点に立っただけであって、今後食べていけるかどうかは別問題なんですよね。更に人気という篩いに掛けられる厳しい世界なのです。決して安易にラノベ作家など目指さないよーに(笑)おもしろいとかつまんないとか文句が言えるお気楽な読者が一番です! もっとも一読者としては大賞作品を通じて毎年新しい作家さんと出会える楽しい催し。今回はそんなラノベ大賞受賞作品から第1回幻狼大賞(幻冬舎)の優秀賞(幻狼大賞は該当作品なし)の「魔王。をプロデュース」(著・甲田由)を紹介します。

 幻狼ファンタジアノベルスって読んだことなかったのですが、本がでかい、そして厚い! 大きいので文庫としてはギリギリ手の平サイズという感じ。中身は2段組なので通常のラノベ本の2冊以上あり読み応えはあります。 おもむろに後書きから読み始めたら、待ってましたとばかりに孔明の罠!? があり、思わず苦笑い。受賞作品だけあって、ほっほーーこの手があったか、とアイディアに感心し、作品の世界へ引き込まれていきます。最後まで先が読めない展開がテンポよく続き大満足。いろいろな作品独特のRPG仕様があり、思わず笑えます。

 厳しくみれば、もう少し周りのキャラが立ってもいいんじゃないかなという点とサービスシーンの踏み込みが甘いな、というところでしょうか。もっとも限られた分量での表現でしょうから次回作にでも期待してみましょうか。新人作家さん、がんばってください。

 魔王をプロデュース!? (幻狼ファンタジアノベルス)魔王をプロデュース!? (幻狼ファンタジアノベルス)
著者:甲田 由
幻冬舎コミックス(2010-11)

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