「ソードアート・オンライン」1 川原礫

| コメント(2)

《アクセル・ワールド》で電撃小説大賞を受賞した川原礫の、インターネットに連載していたというシリーズ、第一巻。
長いままのバウムクーヘンのように。
あるいは数百枚を積み重ねたミルクレープのように。
階段ひとつで幾層にもつながった世界、アインクラッド。魔物がウロつき、機械文明はなく、人々は剣と技術で切り開いていく。

これはゲームだった。
単に全身の感覚をダイブさせた、異様にリアルなだけの。
......ゲーム発売、ログイン初日に、反旗を翻したゲーム開発者茅場晶彦によって住人全員の『ログアウトする権利』を乗っ取られるまでは。

人質はプレイヤー1万人。ゲームでの死亡は現実の、病院に移されたという本物の体の死亡へとつながる。痛覚の制限を外され、美しくデザインしたアバターすらも奪われて現実世界と同じ姿で剣を振るうプレイヤーたち。解放される条件は、最上層のボスを倒すこと。
千人のベータ版テストプレイヤーに選ばれていた1人、キリトは、早くから操作に慣れていたためその能力は高く、グループに属さないソロプレイヤーとして、ゲーム攻略を目指していた。

顔見知りは多いが孤高な彼になにかと話しかけてくるのは、最強のプレイヤーギルド血盟騎士団の副団長でもある、年の近い少女アスナ。
愛らしいうえ最強剣士の1人であるため崇拝する者も多い彼女と、キリトは、あるきっかけでコンビを組むようになる。

リアル体感ゲームなのに、アバターが現実そのままの容姿という発想が面白いです。
それから、味覚もパラメーターによって美味しさが振り分けられ、アスナちゃんが開発した『醤油』や『マヨネーズ』にみんな涙しながら数年ぶりに味わうところが好き。こういう細かいリアリティの積み重ねで、何年も現実から引き離されている彼らの辛さが伝わってきます。
殺人する者、自殺する者、愛しい者、崇高な者、目的は「攻略して解放される」と1つなはずなのに、現実の愚かさや辛さやいじらしさが、このファンタジー世界にも忍び込んでくるのは、プレイヤーたちが「人間」だからなのでしょうねぇ。

それにしても、キリトとアスナが●●するとまでは予想しなかった!
ラストも意外な展開で、次の巻はいったいどうなるのか目が離せません!
好みのジャンルや好き嫌いを乗り越えて、「読まないと後悔する」一冊です。

ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)ソードアート・オンライン〈1〉アインクラッド (電撃文庫)
著者:川原 礫
販売元:アスキーメディアワークス
発売日:2009-04-10

コメント(2)

書いちゃいましたよ五月雨さん(笑)
このシリーズ、かなり先までネット連載されていたみたいですから、しばらくは「続きが出ない!」ということにはならなさそうですね。
六月はアクセル・ワールドのほうの新刊も出るようですし、新人なのに勤勉な作家さんで、ファンとしては嬉しいです。

どーぞ、書いて下さいw
才能溢れる作家さんに出会えると嬉しいですね。
ところで……EX真季那さんもネット連載してみたら?

コメントする

ラノベの検索はこちら


※Amazonポイントで割引購入
※ポイントは1ポイント=1円
※1500円以上購入は送料無料
※都内近郊なら注文の翌日着

ラノベ新刊情報

リンク

Link Free