連続して起こった航空機事故。
1つ目の犠牲となった2万キロを超す高度を飛ぶ、新しい民間輸送機。
その開発チームの技術者である春名高巳は、2つ目の犠牲となった自衛隊機の事故の目撃者であり、ともにフライトしていた武田光稀三尉に、事故原因の手がかりを探るため面会に行く。
いっぽう。
2機目の事故の遺族となった高校生の斉木瞬は、父が上空で亡くなる直前に、その父のエンジン音を聞くためにやってきていた浜で、えたいのしれないクラゲに似た生き物を拾っていた。
幼なじみの佳江と育ててみたが、父の葬儀を終えどうしようもない虚脱の中で、その生き物は携帯電話を通じて瞬に話しかけてくるのだった。
また、検証のため天空へと飛び立った高巳と光稀に話しかけてくるものも、いた。
その2つの生き物は、高度な知能を持ち、お互いの存在は知らなかったがとてもよく似ていた......。
ライトノベルのレーベルではありませんが、有川浩さんはライトノベル出身のため、こちらも元々は電撃文庫用に書かれた作品とのこと。
「だから、大人の主人公のほかに子どもたちの主人公も用意したのです」
柔軟な感性と頭脳を持つ高巳と、意地っ張りで潔癖な光稀三尉(すごく可愛い)。
大人びているようで自分の激情に振り回される瞬と、それを不安に思いつつも見守るしかできない、素朴で真っ直ぐな佳江。
こ・の・2組のカップルがとてもいいー。
ツンデレ美女や、方言少女萌えの人は必読です。
幼い2人を見守る漁師の宮じいがまた、作品にどっしりとした暖かさを加えていて、読み応えのある素晴らしい作品になっていますよ。
コメントする